コンドームの効果をおさらいしよう!
性病予防だけではない役割とは?

男性にコンドームを差し出す女性

コンドームはセックスに欠かせない避妊具

コンドームと言えば、避妊具として多くの老若男女に認識されていますね。
実はコンドームの歴史は非常に古く、紀元前3000年前のエジプト王朝で豚の腸を使ったものが利用されていたという記録が残っています。
ゴム製のものは1850年代になってからヨーロッパで開発されたと言われています。
日本では江戸時代に既に伝わっており、1909年には国産で初めてのコンドームが生産されています。

さて、歴史も古く改良を重ねたコンドームですが、避妊率は約85%ほどだということをご存知ですか?
100%は厳しくても90%にすら届いていないのは意外ですね。
装着のタイミングが遅れたり、破れてしまったりするなど人為的な理由で避妊率は100%では無いようです。

しかしセックスにおける快感が落ちてしまうことを避けるために、コンドームを付けない男女が増殖中です。
ゴムをつけたくないという方のために、再考していただきたいコンドームの重要性を解説しています。

望まない妊娠を防ぎ女性を安心させる

安心する女性のイメージ

妊娠を防ぐことはもちろんなのですが、女性にセックスを心から楽しんでもらうために、コンドームはやはり付けておいた方が良いと言えるでしょう。
女性がイクことのできない1番の理由は精神的なものです。
体を見られることへの羞恥心や妊娠への恐れが、女性をオーガズムに達することを妨げてしまっているのです。

医学的に説明すると、精神的にリラックスできていない状況下では副交感神経の働きよりも交感神経の働きが強くなってしまい、常に緊張している状態になってしまいます。

この状態では、女性がオーガズムに必要なホルモンが分泌されません。
オーガズムに関係するオキシトシンやドーパミンといったホルモンは、副交感神経が優位に働いている状況で積極的に分泌されます。

女性は本音を伝える勇気を持とう

男性に本音を伝える女性

日本では性に関することは積極的に話してはいけない変な風潮があり、特に女性にとってはその風当たりが強いように感じます。
女性はパートナーにコンドームの装着を求めづらいという声をよく聞きます。

勘違いしている方が多くいるようですが、コンドームを付けないセックスは本当の愛情交換でも信頼の証でもありません。
貴方が男性で相手を思いやりたいのであれば、絶対にコンドームは着けるべきです。

女性である場合は、コンドームを付けたがらない男性に本音を伝える勇気を持ちましょう。

数多くの性病を予防する

エイズリボン

感染症予防の視点から考えても、コンドームはHIV・梅毒・尖圭コンジローマなど怖い性病を防いでくれますので、絶対に着けるべきです。
残念ですが日本では先進国の中でHIVの感染者数が増加している唯一の国です。

HIV感染はコンドームの装着でほぼ防ぐことができますので、日本はまだコンドームの重要性が浸透していないと言えます。
コンドームを付けていても感染してしまう性病もありますが、コンドームを装着すれば感染確率を大幅に下げることができます。

また、性病を疑うことは相手を信頼していないことではありません。
あなたに特定のパートナーがいる場合は、性病のことを積極的に話し合うべきです。

バナナに装着されたコンドーム

コンドームの正しい使い方をおさらい

性病はピルでは予防できません。
コンドームを正しく使えば避妊出来るだけではなく、性病も予防できます。
女性の安心感も高まるので感度も良くなります。
ここで、コンドームの正しい使い方を今一度おさらいしておきましょう。

1.使用期限を確認する

いつ入れたかもわからないような、財布の中のコンドームを使おうと思っていませんか?
コンドームを使用する前にまずしておきたいことは使用期限を確認することです。
コンドームには使用期限があります。
個別になっているパッケージに記載がある場合がほとんどですので、確認するようにしてください。

 

2.装着に失敗したら新しいのを使う

着けるのに失敗して伸び切ってしまったコンドームはもったいぶらずに捨て、新しいものを使ってください。

また一度装着して脱げてしまった場合も同様に、新しいものを使うようにしましょう。
きちんとフィットしない状態で挿入を行うとセックス中に脱げてしまう可能性が高いです。

3.コンドームと油性のローションを同時に使わない

ラテックス製(天然ゴム)のコンドームは、油性のローションと相性が最悪です。
主にワセリンやベビーローションは油性であることが多いです。

ローションや潤滑ゼリーを利用する場合は必ず水性のものを使うこと。油性のものはコンドームを溶かしてしまいます。

4.一度挿入した後にコンドームを装着することはダメ

コンドームを着けずに挿入を行い、射精が近くなってからコンドームを装着することは避妊になりません。
何故かというと、カウパー液(我慢汁)に精液が混ざっていることが多いからです。

またコンドームなしで挿入してしまうと、性病が移ってしまう可能性が高いです。
避妊と性病予防を確実にするために、挿入前に必ずコンドームを着けてください。

5.抜くときはコンドームのリングを押さえる

射精が終わりペニスを膣から抜く際には、必ずコンドームの根本にあるリングを押さえてください。

リングを押さえずに抜いてしまうと、コンドームが途中で外れてしまうことがあります。
精液が膣の中で漏れてしまうと避妊の意味がありません。
特に射精後の萎えたペニスは挿入前とサイズが違いますので、コンドームがフィットしなくなってしまい抜けやすいようです。

6.アレルギーがある方はポリウレタン製を選ぶ

ほとんどのコンドームの素材であるラテックスに、アレルギーを持っている方がいるようです。
天然ゴムに触れてしまうことでじんま疹・アナフィラキシーショック・喘息発作などの症状が起こってしまいます。

ラテックスアレルギーがある女性とセックスをする場合は、ポリウレタン製のコンドームを使うようにしましょう。

またコンドームを着けてセックスをすると痛みが生じてしまう場合は、実はアレルギーのせいかもしれません。その場合はポリウレタン製のものを試すのも一つの手ですよ。

ピルの画像

コンドームを使わない避妊方法

コンドームを使わない方法の一つとして、ピルがあります。
ピルは排卵を抑制することによって妊娠をしづらくする錠剤です。
ピルには前もって飲むものと、リスクのあるセックスをしてしまった後に飲むアフターピルがあります。

アフターピルは、直後から12時間以内に飲めば妊娠確率がわずか0.5%と非常に低く注目されています。
通常のピルは1日に一錠飲み、月経周期の初日から飲み始めるものです。

ピルのメリット

ピルのメリットとしては、やはりコンドームを着けなくても良いということです。
ちなみに、ピルの主な成分は卵胞ホルモンという女性ホルモンです。

卵胞ホルモンは生理中の月経症候群を軽減する効果があります。
また個人差はありますが、性行痛がやわらいだという報告もあります。

ピルのデメリット

ピルのデメリットとしては、市販されていないということ。
ピルを利用したい場合は医師の診察と処方箋が必要です。
また乳がんや高血圧・肝臓が悪い方は利用ができません。

またピルを手に入れるための診察は自費診療(保険外診療)になりますので、保険が効かないこともデメリットの一つです。

日本人女性の間でピルが広まらないのは、費用と手に入れにくさが原因のようです。